飲食店のDXが失敗する7つの理由|システム導入だけでは成果が出ない

飲食店DXが失敗する理由と成功のポイントを解説

近年、多くの飲食店でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいます。

  1. POSレジ
  2. モバイルオーダー
  3. キャッシュレス決済
  4. シフト管理システム
  5. 在庫管理システム

などを導入する店舗も増えました。

しかしながら現実問題として…

「システムを入れたのに現場が楽にならない」

「人件費が下がらない」

「結局使わなくなった」

というケースも少なくありません。

私自身、飲食業界で12年以上、店長・マネージャー・店舗運営に携わってきましたが、DXに失敗する店舗には共通点があります。

それは、「DX=システム導入」だと思っていることです。

この記事では、飲食店DXがうまくいかない本当の理由と、成功する店舗との違いを解説します。

飲食店DXとは何か?

まず誤解されやすいポイントから説明します。

DXとは単にシステムを導入することではありません。

本来のDXとは、
「デジタルを活用して店舗運営を改善すること」です。

  1. 注文業務を効率化する
  2. 売上分析を強化する
  3. 人材不足を補う
  4. 利益率を改善する

上記のような経営課題を解決するための手段であり、
システム導入そのものが目的ではありません。

飲食店DXが失敗する7つの理由

自店舗のDX化を進めるのであれば、
事前に失敗する要因について知っておくべきです。

①課題が明確になっていない

最も多い失敗談として、
そもそも目的が無く導入を進めるパターンがあります。

「周りが導入しているから」

「営業担当に勧められたから」

流行っているからという理由で、
特に何も考えずに導入すると失敗します。

理由ですが、自店舗の改善したいところによって、
必要なシステムは変わるからです。

  • 人件費が高いのか
  • 客単価が低いのか
  • 回転率が悪いのか

まずは課題を整理するところから始めないと、やみくもに導入しても成果は出ません。

②現場が理解していない

経営陣だけが盛り上がり、現場スタッフはよく分かっていない…

これはよくある失敗パターンです。

結果として、

  • 使い方を覚えない
  • 運用ルールが曖昧
  • 結局元のやり方に戻る

という状態になります。

▶モバイルオーダー導入で、スタッフの不満が増える要因について、気になる方は以下の記事も参考にしてみてください。

モバイルオーダー導入後にスタッフの不満が増える5つの原因|現場で起きる問題と対策を解説
経営者は「注文を取る仕事が減るから楽になる」と考えがちです。 しかし現場スタッフから見ると、単純に仕事が減るわけではありません。 注文業務が減った代わりに、新たな業務や負担が発生するケースがあります。 そのギャップが不満につながるというわけです。 原因① お客様からの質問対応が増える

③システムが店舗規模に合っていない

小規模店に高機能システムを入れるケースがあります。

例えば…「客席数15席の店舗」に、「大規模チェーン向けの高額システム」を導入しても効果は限定的です。

改善したい部分が改善できず、逆に管理コストだけ増えることもあります。

④POSレジと連携していない

飲食店DXで最も重要なのはデータ連携です。

モバイルオーダー

POSレジ

売上分析

までつながっていなければ、業務効率化の効果は半減します。

システムがバラバラだと、現場の負担も増えてしまうのは注意が必要です。

▶以下、モバイルオーダーとPOSレジを連携させるべき理由について解説した記事です。

モバイルオーダーとPOSレジは連携すべき?別々に導入すると失敗する理由を解説
実際に飲食店の現場では、 モバイルオーダーだけ導入した店舗 POSレジとセット導入した店舗 上記の場合、運用負担に大きな差が出ることがあります。 この記事では、モバイルオーダーとPOSを連携するメリットや、別々に導入すると起こりやすい失敗事例、失敗しない選び方を解説します。

⑤人件費削減だけを目的にしている

DXを導入する理由として、
「人件費を下げたい」という考えは間違いではありません。

しかし、それだけを目的にすると失敗します。

なぜなら、

  1. 配膳
  2. バッシング
  3. 接客 など。

上記のような人が行うべき業務は残るからです。

結果として、“期待していたほど削減できない”という不満につながります。

▶おすすめ記事①

POSレジ導入で人件費は本当に下がるのか?飲食店のリアルな効果と限界
実際に飲食店を運営している立場からすると、「POSレジを入れただけで人件費が下がる」というのは少し誤解があります。 実際には、POSレジそのものが人件費を削減するのではなく、 “POSレジを活用して店舗オペレーションを改善できた店舗”だけが人件費削減の効果を得ています。

▶おすすめ記事②

モバイルオーダーで人件費は削減できる?効果・削減額の目安と失敗事例を解説
まず結論からいうと、実際の飲食店では、 1〜8%程度の人件費削減が現実的な目安になります。 規模間や業態、お店によって差は生じてしまうものの、 概ね以下のような数値感です。

⑥数字を見ていない

POSレジや分析ツールを導入しても、
データを活用しなければ意味がありません。

  • 商品別売上
  • 客単価
  • 来店時間帯
  • 原価率

上記のような数値を確認して、初めて改善につながります。

⑦導入して終わりになってしまっている

DXは導入がスタートという認識が必要です。

失敗する店舗は、導入後の改善を行いません。

  1. 運用改善
  2. メニュー改善
  3. 人員配置改善 など。

成功している店舗ほど数字を見て、
トライ&エラーを繰り返しながら店舗状況改善に努めています。

成功する飲食店DXの共通点

成功する店舗は、現場目線で考えていることが挙げられます。

特に「スタッフが使いやすいか」を重視し、導入を決めと失敗しにくいです。

また小さく始めるというのもポイントの一つ。

例えば、

①POSレジ導入

②キャッシュレス導入

③モバイルオーダー導入

のように段階的に進める方が、現場が混乱しにくく成功しやすいのが特徴です。

matsu
matsu

数ある飲食企業を見てきましたが、成功している飲食店は、今まで“感覚”でやっていたことを、しっかりと数字で判断できる人材が多いと感じています。

【FL(原価人件費)】を日々追いながら、
人員や発注量の調整ができる責任者は最低限必要です。

また店舗の「客単価」や「回転率」を数字で判断しながらPRをうつ店長が多ければ多いほど、企業は潤います。

そのあたりも含めて、DX化による数値化と分析は、複数店舗であればあるほど必須になると感じています。

飲食店が最初に取り組むべきDXは?

現場経験上、最初におすすめなのはPOSレジです。

理由は、

  • 売上管理
  • 分析
  • 会計効率化

など多くの改善につながるためです。

その後、「キャッシュレス決済」「モバイルオーダー」などへ、広げていくのがおすすめです。

▶以下、POSレジの選び方について解説した記事です。

キャッシュレス決済が多い飲食店に向いているPOSレジとは?失敗しない選び方を解説
私が過去に見てきた店舗で一番多かったのは、1日100万円の売上のうち、キャッシュレス決済が約80万円の店舗もありました。 その一方で、 「決済が遅くてレジが混む」 「端末がバラバラで使いにくい」 といった課題を抱えている店舗も多いです。

DXで成功している店舗は何が違うのか

成功している店舗は、「システムを入れること」ではなく、

「店舗運営を改善すること」を目的にしています。

そのため、導入後も継続的に改善を繰り返しています。

一方、失敗する店舗はシステム導入がゴールになっています。

ここの認識の違いが、成功か失敗かを分ける大きな違いです。

まとめ

本来DXは、「人件費改善」「売上向上」「業務効率化」を実現するための手段です。

成功する店舗は…

■課題を明確にする

■現場を巻き込む

■数字を見ながら改善する

を続けています。

これからDXを進めるなら、まずは自店舗の課題を整理し、POSレジやモバイルオーダーなどのシステム導入が目的ではなく、
店舗状況を改善する手段として活用することが重要です。

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