なぜあの店はアルバイトが辞めないのか?定着率が高い飲食店の特徴を解説

アルバイトが辞めない飲食店の特徴と定着率向上のポイント

「せっかく育てたアルバイトが辞めてしまう」

「採用しても半年も続かない」

「常に人手不足で教育ばかりしている」

飲食店経営者や店長からよく聞く悩みです。

近年は人材不足が深刻化し、アルバイト採用の難易度も上がっています。

しかし、その一方で、

毎年安定して人材が定着し、学生アルバイトが卒業まで働き続ける店舗もあります。

この違いは何なのでしょうか。

私は飲食業界で12年以上、店長・製造責任者・エリアマネージャーとして数多くの店舗運営や人材育成に携わってきました。

経験から言えるのは、「良いアルバイトが辞めない店には共通点がある」ということです。

この記事では、アルバイトの定着率が高い飲食店の特徴と、すぐに実践できる改善策を解説します。

アルバイトが辞める理由は時給だけではない

経営者の中には、
「時給を上げれば辞めない」と考える方もいます。

もちろん給与は重要ですが、しかし実際の退職理由を聞くと、

  • 人間関係
  • 店長との相性
  • 成長実感がない
  • シフトへの不満

などが多く挙がります。

中でも人間関係については、飲食店だけでなく、他の業態を含めて退職理由NO.1です。

そのため長く働いてもらうには、人間関係が重要になります。

アルバイトが辞めない飲食店の共通点

アルバイトが辞めない飲食店の共通点について、順番に解説していきます。

共通点① 店長や社員がアルバイトを大切にしている

定着率が高い店舗では、
アルバイトを単なる労働力として扱いません。

  • 名前で呼び合う
  • 感謝を伝える
  • よく相談に乗る

上記のようなコミュニケーションを自然に行っています。

人は自分を大切にしてくれる職場を辞めにくいものです。

共通点② 教育が丁寧

離職率が高い店舗ほど、教育を急ぎます。

例えば…

「見て覚えて」

「とりあえず入って」

という指導です。

一方で定着率が高い店舗は、新人が不安にならないよう、
いきなりすべてを任せるのではなく、段階的に仕事を覚えられる環境を整えています。

【1日目】
:店舗案内・ルール・洗い場・あいさつ

【2〜3日目】
:ドリンク作成・料理提供

【1週間後】
:ハンディ操作・オーダー

【2〜3週間後】
:レジ・締め作業

【1か月後】
:一人でホール業務・後輩へのフォロー

このように「できることを一つずつ増やしていく育成」が、
新人の不安を減らし、早期離職を防ぐポイントです。

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実際の現場でも、「一つできたら次へ」という、教育の進め方のほうが、定着率は高くなりやすいです。

忙しい店舗ほど「教育にまで手が回らない」と、新人に教える際に言動がキツくなりがちなので、初期教育の際はアイドルタイムなどをうまく活用してシフトを組むべきです。

結果として早期退職を防ぎ、求人費諸々かかるコストが削減できます。

共通点③ シフトの融通が利く

特に学生アルバイトは、学業や部活動との両立を重視します。

シフト希望が通りやすい店舗ほど定着率は高くなります。

もちろん全ての希望を叶える必要はありません。

大切なのは、話し合える環境です。

共通点④ 頑張りを認めている

アルバイトも評価されたいと考えています。

  • 接客を褒める
  • 成長を伝える
  • 新しい仕事を任せる

承認されることで仕事へのモチベーションが高まります。

共通点⑤ 人間関係が良い

現場経験上、最終的に定着率を左右するのは人間関係です。

どれだけ時給が高くても、人間関係が悪ければ辞めます。

逆に、多少忙しくても人間関係が良い店舗では長く働く人が多くいます。

▶教育のやり方や、長期雇用のための方法について、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

人が育つ飲食店の人材育成術|成果・行動・存在を認める承認マネジメント
飲食店で人が育ち、辞めない職場を作るには「承認」が欠かせません。成果承認・行動承認・存在承認の違いや実践方法、店長が今日からできる育成術を現場目線でわかりやすく解説します。

アルバイトが辞めやすい店舗の特徴

以下、離職率の高い店舗の特徴を表にまとめています。

アルバイトスタッフが辞めやすい環境になっていないか、チェックしてみてください。

離職率が高い店舗の特徴新人が感じること
ミスばかり指摘する「頑張っても怒られる」「自信がなくなる」
できていないことばかり伝える「自分は向いていないのかもしれない」と感じる
店長が感情的「今日は怒られないかな」と顔色をうかがいながら働くようになる
機嫌によって対応が変わる指導に一貫性がなく、安心して働けない
教育担当が毎回変わる教え方がバラバラで何が正しいのか分からなくなる
新人を放置する分からないことを質問できず、不安だけが大きくなる
人手不足でいきなり現場に出される「自分には無理だ」と感じ、早期離職につながりやすい
質問しにくい雰囲気があるミスを恐れて積極的に行動できなくなる
感謝や承認がない「頑張る意味がない」とモチベーションが下がる
教える時間を確保していない毎回その場しのぎの教育になり、成長を実感できない

定着率が高い店は採用コストも下がる

アルバイトが辞めない店舗は、結果的に採用費も下がります。

なぜなら…

  • 紹介採用が増える
  • 求人掲載回数が減る
  • 教育コストが下がる

上記の理由から、定着率改善は利益改善にもつながります。

▶飲食店の人件費率についてまとめた記事です。

飲食店の人件費率30%がきつい理由|削減より先に見直すべきポイントとは
売上が不足している 最も多い原因で、例えば「人件費150万円」の場合。 売上500万円なら30%ですが、 売上400万円になると37.5%になります。 つまり、人件費ではなく売上不足が問題のケースも多いのです

現場経験者が感じる本当の違い

これまで多くの店舗を見てきましたが、

定着率が高い店は特別な福利厚生があるわけではありません。

共通しているのは、「人を大切にする文化」があることです。

その積み重ねが定着率につながっています。

まとめ

良いアルバイトが辞めない店舗には、

  1. 感謝を伝える文化がある
  2. 教育が丁寧
  3. シフト相談がしやすい
  4. 成長を認める
  5. 人間関係が良い

という共通点があります。

一方で、離職率が高い店舗は、人材を消耗品のように扱ってしまう傾向があります。

採用が難しい時代だからこそ、「どう採るか」よりも「どう辞めさせないか」を考えることが重要です。

良い人材が長く働き続ける環境づくりこそが、強い飲食店経営の土台になります。

▶おすすめ記事

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