飲食DXに使える補助金・助成金|飲食店が活用できる制度と申請時の注意点を解説

  • 人件費高騰
  • 人手不足
  • DXが必要
    ➥でも初期費用が高い。

そこで活用したいのが補助金ですよね。

ただし、補助金ありきでシステムを選ぶと失敗します。

この記事では、
現場経験を踏まえながら、
飲食店が本当に活用すべき補助金の考え方を解説します。


飲食DXで使える代表的な補助金

まず飲食店で使える補助金についてです。

以下の表にまとめていますが、スマートフォンでは少し見づらい場合がありますので、ご了承ください。

補助金・助成金概要飲食DXで活用できる例向いている店舗
IT導入補助金業務効率化や生産性向上につながるITツールの導入費用を支援する補助金。POSレジ、モバイルオーダー、セルフレジ、予約管理システム、勤怠管理システムなどDXを初めて導入する小規模〜中規模の飲食店
小規模事業者持続化補助金販路開拓や業務効率化を目的とした取り組みを支援する補助金。店舗ホームページ制作、ネット予約導入、キャッシュレス対応、販促ツールと組み合わせたDX導入個人店・小規模飲食店
ものづくり補助金革新的な設備投資や新たなサービス開発を支援する補助金。セントラルキッチンの構築、自動調理設備、大規模な店舗DXシステム多店舗展開や大規模投資を予定している企業
業務改善助成金事業場内最低賃金の引き上げと設備投資を支援する助成金。配膳ロボット、セルフレジ、POSレジなどによる業務効率化人件費改善と省力化を進めたい店舗
事業承継・M&A補助金事業承継やM&Aを契機とした設備投資などを支援する補助金。老朽化したPOSレジや店舗システムの更新、DX化による経営改善事業承継を予定している飲食店
自治体独自の補助金都道府県・市区町村が独自に実施する支援制度。内容は地域によって異なる。キャッシュレス導入、POSレジ、モバイルオーダー、インバウンド対応など地域の制度を活用したい全ての飲食店
matsu
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細かな条件や公募時期は変更されるため、
最新情報については各サイトで確認してください。

必要に応じて商工会議所や認定支援機関へ相談するほうが確実です。

IT導入補助金について

補助額の目安

  • 数十万円~最大数百万円程度(申請枠によって異なる)

【対象

  • 業務効率化や生産性向上につながるITツールの導入

【活用例】

  • POSレジ
  • モバイルオーダー
  • セルフレジ
  • 予約システム

申請方法】
IT導入支援事業者と一緒に事業計画を作成し、オンラインで申請します。

こんな店舗におすすめ
DXを初めて導入する飲食店

IT導入補助金(公式)


小規模事業者持続化補助金

補助額の目安

  • 最大50万~250万円程度(申請枠によって異なる)

【対象

  • 販路開拓や業務効率化への取り組み

【活用例】

  • ホームページ制作
  • キャッシュレス導入
  • 店舗DXと販促の組み合わせ

申請方法】
商工会・商工会議所へ相談し、経営計画書を作成して申請します。

【こんな店舗におすすめ】
個人店・小規模飲食店

小規模事業者持続化補助金(中小企業庁)


ものづくり補助金

補助額の目安】

  • 数百万円~数千万円規模

対象】

  • 革新的な設備投資や新サービスの開発

【活用例

  • セントラルキッチン
  • 自動調理設備
  • 大規模なDXシステム

申請方法】
事業計画書を作成し、公募期間中にオンラインで申請します。

こんな店舗におすすめ】
多店舗展開や大型投資を検討している企業

ものづくり補助金(中小企業庁)


業務改善助成金

補助額の目安】

  • 数十万円~最大600万円程度(条件によって異なる)

対象】

  • 最低賃金の引き上げと設備投資

活用例】

  • 配膳ロボット
  • セルフレジ
  • POSレジ

申請方法】
都道府県労働局へ計画を提出し、設備導入後に実績報告を行います。

こんな店舗におすすめ】
人件費の改善と業務効率化を進めたい店舗

業務改善助成金(厚生労働省)


事業承継・M&A補助金

補助額の目安】

  • 数百万円~最大1,000万円以上(申請枠によって異なる)

【対象

  • 事業承継やM&Aに伴う設備投資・経営改善

活用例】

  • POSレジの更新
  • 店舗システムの刷新
  • DX化による業務改善

申請方法】
事業承継計画を作成し、公募期間中にオンラインで申請します。

【こんな店舗におすすめ】
事業承継やM&Aを予定している飲食店

事業承継・M&A補助金について


自治体独自の補助金

補助額の目安】

  • 数万円~数百万円(自治体によって異なる)

【対象】

  • 各自治体が実施する設備投資やDX支援

【活用例】

  • POSレジ
  • モバイルオーダー
  • キャッシュレス決済
  • インバウンド対応

申請方法】
自治体の募集要項を確認し、必要書類を提出して申請します。

【こんな店舗におすすめ】
地域の補助制度を活用したい飲食店

地方公共団体の補助金・支援制度(J-Net21)



補助金より重要なのは「何を改善したいか」

補助金が利用できるからといって、導入するにはリスクがあります。

×POSが補助金対象だから導入する

○注文ミスを減らしたいから導入する

何も考えずに導入をすると、逆にコストのみ損してしまう可能性もあります。

詳しくまとめた記事がありますので、良ければ以下も参考にしてみてください。

▶DX化で失敗する要因についてまとめた記事です。

飲食店のDXが失敗する7つの理由|システム導入だけでは成果が出ない
飲食店DXが失敗する7つの理由 自店舗のDX化を進めるのであれば、 事前に失敗する要因について知っておくべきです。 ①課題が明確になっていない 最も多い失敗談として、 そもそも目的が無く導入を進めるパターンがあります。②現場が理解していない 経営陣だけが盛り上がり、現場スタッフはよく分かっていない… これはよくある失敗パターンです。

▶モバイルオーダーでスタッフの不満が増える原因についてまとめた記事です。

モバイルオーダー導入後にスタッフの不満が増える5つの原因|現場で起きる問題と対策を解説
経営者は「注文を取る仕事が減るから楽になる」と考えがちです。 しかし現場スタッフから見ると、単純に仕事が減るわけではありません。 注文業務が減った代わりに、新たな業務や負担が発生するケースがあります。 そのギャップが不満につながるというわけです。 原因① お客様からの質問対応が増える

▶POSレジ導入で失敗するポイントをまとめた記事です。

小規模飲食店に向かないPOSレジの特徴|失敗する店が選びがちな5つのポイント
「小規模だから、とりあえず安いPOSでいいよね?」 こう考えてPOSレジを選ぶ飲食店は多いですが、 実はそれが失敗の原因になっているケースが非常に多いです。 現場が回らない→結局使わなくなる→別のPOSに乗り換え。

▶タブレットPOSでの失敗ケースについてまとめた記事です。

タブレットPOSレジの落とし穴|飲食店の現場が混乱する5つの理由
「タブレットPOS=万能ではない」というのが結論です。 合う店 → 作業効率がUPし、業績が上がる 合わない店 → 現場が混乱し、業績が変わらない POSレジは業種業態によって、合う合わないが明確に分かれるのが特徴です。

飲食DXで補助金を使うべき設備

補助金を活用して導入したいけど、「どれから先に手を付ければ良いのかわからない」場合は以下の表を参考にしてみてください。

設備優先度
POSレジ★★★★★
モバイルオーダー★★★★★
キッチンディスプレイ★★★★
セルフレジ★★★★
在庫管理★★★

業態によっても合う合わないがあるのは事実なので、しっかりと検討した上で判断しましょう。

補助金を使って失敗する店舗

補助金を使ってPOSレジやモバイルオーダーなどを導入したものの、失敗するお店も数多く存在します。

例えば、補助金が出るから導入したものの…

  1. 現場が使いこなせず混乱
  2. ランニングコストが高く費用対が悪い
  3. 教育しきれなくてクレーム増加
  4. 他システムと連携できず店舗展開で結局入れ替え

上記のような問題が起こるケースも多いので、事前にしっかりと確認した方が安心です。

補助金がなくても導入した方がいいケース

例をあげるなら、以下のような場合であれば、すぐに導入をしたほうが結果的に補助金よりもプラスになる可能性が高いです。

  • 月数十万円、人件費削減できる
    ➥人員の削減が見込め、業務効率化から月額コストを回収できる場合。
  • 回転率が上がり、売上が上がる見込みが高い
    ➥人通りの多いテイクアウト店など、作業効率が上がることで売上が伸びる。
  • 客単価向上できそう
    ➥モバイルオーダー内での「おすすめ訴求」や「セット販売」など、メニュー設計で客単価が上がる場合。
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補助金はおりるまで時間がかかりますので、早く導入した方が利益が出る場合は、待つよりも行動したほうが良いです。

補助金の内容によっては、かなり条件が厳しいものもあります。

例えば…私の実体験ですが、最新技術を使用した業務用特殊冷凍庫の導入をする際に、活用しようとしていた「ものづくり補助金」では、
“日本で初めて導入”や“社会貢献”などを求められたので、補助金の活用が難しかったというものあります。


飲食DX導入までの流れ

補助金を活用し導入を進めるのであれば、以下のスケジュール間で行動するのがおすすめです。

  1. 現状分析
  2. 課題整理
  3. ※システム比較
  4. 【補助金確認】
  5. 導入
  6. スタッフ教育
  7. 運用改善

▶POS比較する際の注意点について知りたい方はこちら。

飲食店がPOSレジ比較で見るべきポイントはここだけ
ではなく、“自店舗の営業スタイルに合っているか” という視点で比較することが、後悔しないPOSレジ選びにつながります。 【クラウドPOSレジ 比較表】 タブレットを使って導入する、現在の主流タイプ。 小規模〜中規模飲食店におすすめ。

よくある質問Q&A

Q. 飲食DXは補助金がなくても導入できますか?

はい、導入できます。
補助金は導入費用を軽減する制度であり、補助金がなければ導入できないわけではありません。

近年は初期費用を抑えた月額制のPOSレジやモバイルオーダーも多く、補助金を利用せず導入する店舗も増えています。


Q. 個人経営の飲食店でも補助金を申請できますか?

はい、条件を満たせば申請できます。
個人事業主や小規模事業者でも、多くの補助金制度の対象となります。

ただし、補助金ごとに対象業種や売上規模、申請条件が異なるため、募集要項を確認することが重要です。


Q. POSレジだけの導入でも補助金の対象になりますか?

制度によっては対象になります。
IT導入補助金などでは、対象となるPOSレジやクラウドサービスであれば補助対象となる場合があります。

ただし、対象製品や登録事業者が決まっているため、すべてのPOSレジが対象になるわけではありません。


Q. モバイルオーダーだけでも補助金を利用できますか?

対象となるケースがあります。
モバイルオーダー単体でも、補助金対象のITツールとして登録されているサービスであれば申請できる場合があります。

ただし、補助金の種類によってはPOSレジとの連携が条件となるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。


Q. リースや月額利用でも補助金は使えますか?

補助金によって取り扱いが異なります。
一般的に、機器の購入費は対象となることが多い一方で、リース料やレンタル料は対象外となる制度もあります。

また、クラウドサービスの利用料は一定期間分が補助対象になるケースもあります。利用したい補助金の公募要領を確認し、対象経費を事前にチェックすることをおすすめします。


まとめ

補助金はDX導入の目的ではなく、本当に重要なのは、
店舗の利益を増やすことです。

補助金が使えるからといって、検討無しに導入を決めてしまうパターンも多く、後で痛い目を見ることもすくなくありません。

近年では初期費用をほぼかけずに導入できるものも増えておりますので、補助金はあくまでも使えればラッキーぐらいでとどめておくのが良いと思います。

月々のランニングコストが、導入後に回収できるかなど、お店の課題を解決できるか事前にしっかりと検討することをおすすめいたします。

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