「TikTokは若い人が使うSNS」
というイメージを持っている方も多いかもしれません。
しかし、TikTokは単なる若者向けの動画SNSではありません。
飲食店にとっては、料理の魅力や店内の雰囲気、スタッフの人柄など、写真や文章だけでは伝わりにくい情報を動画で届けられるSNSです。
一方で、
「何を撮ればいいかわからない」
「動画を作るのが大変」
「再生数は伸びるけど来店につながらない」
という問題もあります。
TikTokを集客に活用するなら、単に再生数を増やすのではなく、動画を見た人に店舗の魅力を伝え、来店する理由を作ることが重要です。
この記事では、飲食店がTikTokを集客に活用する方法から、動画ネタ、投稿の考え方、運用のポイント、効果測定まで解説します。
▶TikTok集客とあわせて取り組みたい、飲食店の集客施策については以下の記事で詳しく解説しています。

飲食店がTikTokを活用するメリット

TikTokの大きな特徴は、まだ店舗を知らない人にも動画を届けられる可能性があることです。
Instagramではフォロワーとの関係性を育てることも重要ですが、TikTokではフォロワー以外のユーザーにも動画が表示される可能性が高いSNSです。
そのため知名度の低い店舗でも、動画をきっかけに認知を広げられる可能性があります。

若年層に強いTikTokですが、近年中年層の利用者も増えてきています。
そのため若い方に特化したコンセプトでなくても、参入して効果が期待できるチャンスはあります。
写真では伝わらない魅力を見せられる
飲食店の商品は、写真だけでも魅力を伝えられます。
しかし動画なら、さらに多くの情報を伝えられます。
例えば、
- 写真
「チーズケーキ」
↓ - 動画
「ナイフを入れる」
↓
「チーズが伸びる」
↓
「焼き上がった瞬間」
↓
「スタッフが試食する」
同じ商品でも、動画にすることで「食べてみたい」という感情を作りやすくなります。
飲食店のTikTokでは、こうした視覚・音・動きを活用することが重要です。
店舗の雰囲気を伝えられる
飲食店選びでは、料理だけでなく、
「どんな雰囲気の店なんだろう?」という情報も重要です。
- 店内
- 席
- 外観
- スタッフ
- 調理風景
- 接客
- お客様が過ごしている様子
動画であれば、実際の風景を伝えることが可能です。
特に初めて行く店では、「どんな店かわからない」という不安が来店のハードルになることがあります。
動画で店舗の雰囲気を伝えることで、その不安を減らすことができます。
飲食店のTikTokで発信するべき内容
「TikTokを始めたいけど、何を投稿すればいいかわからない」
という場合は、最初から難しい動画を作る必要はありません。

Instagramなどの世界観とは違い、「通行人に自社商品を提供」したりなど、尖ったコンセプトの動画が跳ねやすいのがTikTokです。
TikTokは「他のSNSとは違うコンセプト」を作りこむ方が向いていますが、実際にはInstagramのリール動画を少し編集を変えたもので運用し、成功している企業もあります。

時間や人員リソースの面で、TikTokだけの動画を撮影するのが難しい場合は、飲食店の日常そのものをコンテンツにしてみるのもオススメです。
人気商品の調理風景
最も取り組みやすいのが、料理を作っているところです。
- 肉を焼く
- パスタを仕上げる
- ピザを焼く
- 盛り付ける
- ソースをかける
- デザートを仕上げる
- コーヒーを淹れる
特別な企画を考えなくても、普段の営業風景が動画の素材になります。
シズル感のある動画
飲食店の動画では「おいしそう」と感じてもらうことが重要です。
- ジュージュー焼ける音
- チーズが伸びる瞬間
- ソースをかける瞬間
- 湯気
- 揚げたて
- 焼きたて
- とろける瞬間
こうした視覚的・聴覚的な情報は、静止画では表現しにくい魅力です。
「説明する」のではなく「見せる」ことを意識すると、
動画を作りやすくなります。
新商品・限定商品の紹介
新商品を動画で紹介するのもおすすめです。
例えば「新作パフェが完成するまで」という動画なら、
材料
↓
調理
↓
盛り付け
↓
完成
↓
商品名・販売開始日
という流れにできます。
単純な商品写真を投稿するよりも、
完成までの過程そのものをコンテンツにすることができます。
スタッフの人柄を見せる
飲食店では、スタッフも大切なコンテンツになります。
- 店長のおすすめ
- スタッフが選ぶ人気メニュー
- 新人スタッフの1日
- 仕込み風景
- スタッフのこだわり
- 店長が料理を紹介する
もちろん、スタッフ本人の同意を得たうえで撮影・公開する必要があります。
料理だけでなく、「この人たちが働いている店なんだ」と感じてもらうことで、店舗への親近感につながります。
TikTokの動画は「最初の数秒」が重要

TikTokでは、動画を見始めてもらえるかどうかが重要です。
そのため動画の最初に、「何の動画なのか」がわかるようにします。
例えば、
などです。
最初から長い説明をするのではなく、
「続きが気になる」と思ってもらえる入り方を考えます。
飲食店のTikTok動画を作る基本構成

動画作りに慣れていない場合は、まずシンプルな構成から始めましょう。
① 興味を引く
最初に料理や気になるシーンを見せます。
↓
② 過程を見せる
調理や盛り付けなどをテンポよく見せます。
↓
③ 完成を見せる
一番魅力的な状態を見せます。
↓
④ 来店につながる情報を入れる
商品名、店舗名、エリア、販売期間などを伝えます。
例えば、
「これ、何を作っているでしょう?」
↓
調理風景
↓
盛り付け
↓
完成
↓
「○○店の期間限定メニュー」
という構成です。
最初から複雑な動画編集をする必要はありません。
「見せる → 興味を持たせる → 店舗を知ってもらう」
という流れを意識しましょう。
TikTokで再生数だけを追わない
TikTokでは、再生数が大きく伸びると「成功した」と考えがちです。
しかし飲食店にとって重要なのは、動画が再生されたかどうかだけではありません。
100万回再生されても、店舗に来店する人がほとんどいなければ、売上への影響は限定的です。
1万回しか再生されなくても、その動画を見た近隣ユーザーが来店すれば、店舗にとって価値のある投稿になります。
インフルエンサーを目指すのとは違い、
店舗の売上に繋がるための投稿が大事ということです。
確認したい数字を整理すると、次のようになります。
| 指標 | 何を見る数字? | 飲食店での分析ポイント |
|---|---|---|
| 再生数 | 動画がどれだけ見られたか | 新規ユーザーへの認知を広げられたか |
| 視聴維持率・平均視聴時間 | 動画をどこまで見てもらえたか | 冒頭や動画構成に興味を持ってもらえたか |
| 保存・シェア数 | 後で見返したり、他人に共有された数 | 「行ってみたい」「誰かに教えたい」と思われたか |
| プロフィール閲覧数 | 動画からプロフィールを見た数 | 店舗そのものに興味を持ってもらえたか |
| リンククリック数 | プロフィールなどからリンクされた数 | メニュー・店舗情報・予約ページなどへ誘導できたか |
| 来店・予約数 | TikTokをきっかけに来店・予約した数 | 実際の集客・売上につながったか |
特に重要なのが、「再生数の多い動画」と「来店につながる動画」は必ずしも同じではないということです。
TikTokから来店につなげる方法

TikTokで認知を広げても、店舗情報がわからなければ来店につながりません。
そこで、動画やプロフィールから、「どこの店なのか」をわかりやすくしておきます。
- 店舗名
- エリア
- 最寄り駅
- 商品
- 営業時間
- 公式サイト
- 予約方法
特に飲食店の場合、「この動画のお店に行ってみたい」と思った瞬間に店舗情報を確認できる状態を作っておくことが重要です。
地域を意識した投稿をする
全国の人に動画を見てもらうことが必ずしも正解ではありません。
飲食店の場合、実際に来店できる人は基本的に店舗周辺にいる人だからです。
例えば大阪にある店舗なら、「大阪」だけではなく、
- 梅田
- 心斎橋
- 難波
- 天王寺
など、店舗に関連する地域情報を意識します。
さらに、「大阪で○○を探している人」に届く動画を作ることを考えます。
「梅田でランチするなら」
「心斎橋でゆっくりできるカフェ」
「難波で食べ歩きするなら」
利用されるシーンを明確にした動画にすることが、来店に繋がりやすい投稿になります。
ただし、地域名を無理に詰め込むのではなく、実際の店舗と関係のある地域情報として自然に使うことが大切です。
飲食店のTikTokでやってはいけないこと

次に飲食店では避けた方がよい投稿について、解説していきます。
無理に流行を追いかける
TikTokでは流行する音源や動画形式があります。
しかし、流行っているからといって、すべての店舗が取り入れる必要はありません。
店舗の雰囲気と合わない投稿を続けると、「何の店なのかわからないアカウント」になってしまう可能性があります。
流行を利用することよりも、店舗の魅力を伝えることを優先しましょう。
毎回おしゃれな動画を作ろうとする
「SNSに投稿するならプロモーション動画のように作らないといけない」と考える必要はありません。
飲食店では、
- 料理
- 調理
- スタッフ
- 店内
- お客様の反応
- 店舗の日常
そのものがコンテンツになります。
重要なのは動画の完成度だけではなく、「見た人に何を感じてもらいたいのか」です。
再生数だけで一喜一憂する
動画によって再生数に差が出ることは珍しくありません。
■1本だけ伸びなかったからといって、すぐに「TikTokは効果がない」と判断するのは早すぎます。
■逆に、1本だけバズったからといって、運用が成功したとも限りません。
複数の動画を投稿して、
- どんな料理が見られるのか
- どんな構成が最後まで見られるのか
- どんな投稿からプロフィールに移動するのか
- どんな動画が来店につながるのか
を確認していきます。
TikTok運用を継続するための仕組み

飲食店は営業が忙しいため、SNS専任スタッフがいない店舗では、毎日ゼロから動画を作るのは大変です。
そこで、撮影を「ついで化」することもオススメです。
| 撮影するタイミング | 撮影する内容 |
|---|---|
| 仕込み中 | 食材・調理工程・仕込み風景 |
| 調理中 | 焼く・揚げる・盛り付ける様子 |
| 商品完成時 | 完成した料理・シズル感 |
| 営業中 | 店内・スタッフ・接客風景 |
| 新商品開発時 | 試作・スタッフの試食・完成までの過程 |
| 閉店後 | 仕込みの振り返り・スタッフの一言 |
普段の営業や仕込みの中で、ついでに撮影する仕組みにしておくと、動画を取る時間を省けます。
また、1つの商品から複数の動画を作る方法もあります。
このように分ければ、1回の撮影から複数の投稿を作れます。
TikTokとInstagramの使い分け

TikTokとInstagramで動画を分ける場合は、以下の表を参考にしてみてください。
| 項目 | TikTok | |
|---|---|---|
| 得意な情報 | 動画・エンタメ・発見 | 写真・動画・店舗情報 |
| 新規認知 | ◎ | ○ |
| 動画 | ◎ | ◎ |
| 写真 | △ | ◎ |
| 店舗の世界観 | ○ | ◎ |
| リアルタイム情報 | ○ | ○ |
| 商品紹介 | ◎ | ◎ |
| 店舗情報の確認 | ○ | ◎ |
| 来店前の情報収集 | ○ | ◎ |
| 向いている役割 | 認知・興味喚起 | 比較・検討・来店 |
TikTok
「この料理、何が入っているでしょう?」
↓
興味を持ってもらう
↓
Instagram
「店舗の雰囲気・メニュー・営業時間を見る」
↓
来店
例えばですが、動画の内容を変えることで、上記の流れを作ることもできます。
つまり、SNSを単独で考えるのではなく、それぞれのSNSを集客導線の中で役割分担させることが重要です。
▶Instagramで店舗集客を考えるのであれば、こちらの記事もオススメです。

まとめ
飲食店のTikTokは、料理や店舗の魅力を動画で伝え、新しいお客様との接点を作るためのSNSです。
- 調理風景
- シズル感
- 新商品
- 店舗の雰囲気
- スタッフ
- 店舗の日常
こういった情報は、飲食店と相性の良いコンテンツです。
ただし、TikTok運用で重要なのは、単純に再生数やフォロワーを増やすことではありません。
「動画を見た人が、その店に行ってみたいと思うか」という視点を持つことが大切です。
そのためには、
動画 → プロフィール → 店舗情報 → 来店という導線まで設計しましょう。
そして、最初から完璧な動画を作る必要はありません。
営業中に素材を撮影し、投稿パターンを決め、実際の数字を見ながら改善する。
➥この仕組みを作れば、飲食店でも無理なくTikTokを継続できます。
TikTokは「動画を作るためのSNS」ではありません。
店舗の魅力を動画で伝え、新しいお客様との接点を作るための集客ツールとして活用することが重要です。





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